社畜地味OLは異動してきた甘々上司に甘やかされるそうです。

「いいんですか？　だって相手は……それになんだかお願いするの気が引けるって言うか」
「心配しないでください。大丈夫ですよ」

　彼はまるで子供をあやす母親のような笑顔を私に見せてくれた。彼の笑顔を見ているとまあ、いっか。という気持ちになったので彼にお願いする事にしたのだった。

「すみませんが、お願いしてもいいですか？」
「ああ、いいよ。後で電話番号教えて」
「あっじゃあ今教えます」

　それからは飲みに飲んだ。どれくらい飲んだかは覚えていない。多分ビールは飲んだし他にも焼酎とか飲んだかもしれない。
　気が付けば身体がふわふわと熱くなってきていたので服を脱いだ。すると男性は一瞬驚くような目をするがすぐに穏やかな表情へと戻る。

「危ないですよ。ふらふらしてますし」
「へ、そうれすか？」
「ベッドで横になります？」
「は、はい……」

　彼に肩を借りながら寝室までよろよろと移動する。到着すると目の前には大きなモノクロカラーなベッドが飛び込んできた。

「じゃあ、ゆっくりしていきます……」
「どうぞ、腕離しますよ」
「はーーいーー」

　視界に男性の顔がゆっくりと近づいてくる……ような気がした。