社畜地味OLは異動してきた甘々上司に甘やかされるそうです。

「大丈夫ですよ。ご心配なく」

　上川部長の笑みを見ていると本当に大丈夫だろうと言う気持ちになってきた。なので私はお願いします。と軽く頭を下げる。
　
「勿論。今日は2人っきりで過ごしましょう」
「……よろしくお願いします」

　こうして、私は上川部長と一緒に会社を休む事にした。
　今頃同僚や先輩方がてんやわんやしているだろうな。と思って上川部長がどうやら畳んでくれていた服に着替えながらスマホを見ると先輩方からの鬼電が入ってきていたので、スマホの電源を切った。
　着替え終わると上川部長がキッチンで鍋を取り出したりと朝食を用意していたので慌てて私も手伝うべく彼の元に駆け寄る。

「部長！　私も手伝います！」
「いいよいいよ。ゆっくり座っておいていいですから」
「や、でも……」
「知代子さんいつも頑張ってるから甘やかしたくて。ダメかな？」

　そんな事言われたらもうはい。としか言えなくなってしまう。

「はい……ありがとうございます」
「じゃあテーブルで座って待ってて。テレビつけてもいいですよ。朝食は和食と洋食どっちが好みとかってありますか？」
「ああ、そんなにないですね。どちらでも構わないです」
「じゃあ、洋食にしますね。ウインナーとかがあるので」