冷酷な御曹司は虐げられた元令嬢に純愛を乞う「その後のお話し」
「英語の、勉強か?」
司に聞かれて、先程の一部始終を話して聞かせる。
「船長がわざわざ挨拶に来てたのか…悪い事をしてしまったな。ディナーの時に謝りを入れておく。」
そう言って、莉子の手を握り立ち上がらせてくれる。
「シャワーを浴びたら、食堂に行ってみよう。」
お腹が空いたかと尋ねられたら、まだ、それほどではなかったけれど、この船の全貌を知りたいと好奇心が先立って、ワクワクした気持ちが莉子の頭を閉めて行く。
ほどなくして、シャワー室から出て来た司が、莉子を伴い部屋の外へと足を運ぶ。
「食堂は何階ですか?」
エレベーターなる物に初めて乗った莉子は、階数の書いたボタンを押してみたくて司に聞く。
「食堂は3階だ。ここに書いてある。」
英語で書かれた案内板にそう書かれているようで、司が指でなぞってくれる。
「司さんは英語も読めるのですね。」
パァと明るく莉子が微笑むから、司は反射的ににこりと笑い自然と彼女の髪を撫ぜる。
「俺が寝ている間に緊張が解けたみたいだな。良かった、明日を待たずして俺と同じ目線で楽しめそうだ。」
彼は寝る前に話していた話をちゃんと覚えていたようだ。
「私も同じくらい、はしゃいでいますから。」
フフッと笑い返す莉子が可愛い。
「このレストランはビュッフェ形式らしい。好きな物を好きなだけ取って食べりれる。」
「ここにそんな事まで書いてあるのですね。」
目を輝かせて英語で書かれた案内板を見る。
まるで魔法の看板みたいだと、莉子はその文字を指で撫ぜてみる。
「いや、そこまで詳細に書いては無いが、レストランビュッフェと書いてあるから、そうなんだと分かっただけだ。」
ハハッと笑う司も楽しそうだ。
「英語が分かると、きっと世界が広がりますね。」
莉子の言葉に司もなるほどな、と頷く。
「俺もまだまだだが、莉子も英語を知りたいなら一緒に学ぼう。とりあえず、この3のボタンを押してくれないか。」
ああ、なるほど押すと動く乗り物なのね。と、莉子が恐る恐るボタンを押すと、ガチャンと小さく音がして、エレベーターなる物が動き出す。
「きゃっ⁉︎」
と小さく驚いて、莉子は咄嗟に司にしがみついてしまう。
いちいち可愛い反応に微笑みながら、司がエレベーターの仕組みを簡単に莉子に教える。
「それは凄い仕組みですね。でも、ロープが切れたら大変な事になってしまいます…。そう考えるとちょっと怖いです…。」
全ての事に目を輝かせて驚き興味を示すから、莉子は教えがいのある生徒だった。
「莉子にいろいろ教えるのは楽しい。良い生徒だ。」
そう言って、よしよしと莉子の頭を撫ぜる。
「司さんも良い先生です。私でも分かりやすく教えてくれますから。」
と莉子が言う。
「俺は駄目だな。莉子限定の優しさだから。」
サラリとそんなことを言って、到着した3階に一歩足を踏み出す。
そして振り返り莉子に片手を差し伸べてくれる。
その見目美しい、旦那様は今日も私だけの限定の優しさで、行くべき道へと導いてくれるのである。
司に聞かれて、先程の一部始終を話して聞かせる。
「船長がわざわざ挨拶に来てたのか…悪い事をしてしまったな。ディナーの時に謝りを入れておく。」
そう言って、莉子の手を握り立ち上がらせてくれる。
「シャワーを浴びたら、食堂に行ってみよう。」
お腹が空いたかと尋ねられたら、まだ、それほどではなかったけれど、この船の全貌を知りたいと好奇心が先立って、ワクワクした気持ちが莉子の頭を閉めて行く。
ほどなくして、シャワー室から出て来た司が、莉子を伴い部屋の外へと足を運ぶ。
「食堂は何階ですか?」
エレベーターなる物に初めて乗った莉子は、階数の書いたボタンを押してみたくて司に聞く。
「食堂は3階だ。ここに書いてある。」
英語で書かれた案内板にそう書かれているようで、司が指でなぞってくれる。
「司さんは英語も読めるのですね。」
パァと明るく莉子が微笑むから、司は反射的ににこりと笑い自然と彼女の髪を撫ぜる。
「俺が寝ている間に緊張が解けたみたいだな。良かった、明日を待たずして俺と同じ目線で楽しめそうだ。」
彼は寝る前に話していた話をちゃんと覚えていたようだ。
「私も同じくらい、はしゃいでいますから。」
フフッと笑い返す莉子が可愛い。
「このレストランはビュッフェ形式らしい。好きな物を好きなだけ取って食べりれる。」
「ここにそんな事まで書いてあるのですね。」
目を輝かせて英語で書かれた案内板を見る。
まるで魔法の看板みたいだと、莉子はその文字を指で撫ぜてみる。
「いや、そこまで詳細に書いては無いが、レストランビュッフェと書いてあるから、そうなんだと分かっただけだ。」
ハハッと笑う司も楽しそうだ。
「英語が分かると、きっと世界が広がりますね。」
莉子の言葉に司もなるほどな、と頷く。
「俺もまだまだだが、莉子も英語を知りたいなら一緒に学ぼう。とりあえず、この3のボタンを押してくれないか。」
ああ、なるほど押すと動く乗り物なのね。と、莉子が恐る恐るボタンを押すと、ガチャンと小さく音がして、エレベーターなる物が動き出す。
「きゃっ⁉︎」
と小さく驚いて、莉子は咄嗟に司にしがみついてしまう。
いちいち可愛い反応に微笑みながら、司がエレベーターの仕組みを簡単に莉子に教える。
「それは凄い仕組みですね。でも、ロープが切れたら大変な事になってしまいます…。そう考えるとちょっと怖いです…。」
全ての事に目を輝かせて驚き興味を示すから、莉子は教えがいのある生徒だった。
「莉子にいろいろ教えるのは楽しい。良い生徒だ。」
そう言って、よしよしと莉子の頭を撫ぜる。
「司さんも良い先生です。私でも分かりやすく教えてくれますから。」
と莉子が言う。
「俺は駄目だな。莉子限定の優しさだから。」
サラリとそんなことを言って、到着した3階に一歩足を踏み出す。
そして振り返り莉子に片手を差し伸べてくれる。
その見目美しい、旦那様は今日も私だけの限定の優しさで、行くべき道へと導いてくれるのである。