冷酷な御曹司は虐げられた元令嬢に純愛を乞う「その後のお話し」
「そうですか…それなら良かった。貴女の旦那様はとても幸せだ。」

ブライアンも微笑み、やっと質問攻めから開放される。

「もし、何か困り事があったら、是非僕に声をかけてください。」
そう言って、ブライアンは胸ポケットから名刺を取り出し、莉子に手渡す。

そこには大学名と共に、英語科の准教授だと書かれていたので、莉子は妙に納得する。

教授という立場の人ならば、きっと探究心が人より強い筈だから、興味本意でただ、聞いてきたに過ぎないのだと思った。

「ありがとうございます。」
莉子は丁寧に頭を下げて、名刺を頂戴する。

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