クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
「ありがとうね、陽向」
「おー」
それから私と陽向はソファに並んで座り、静かにコーヒーを飲む。
「つーか、さっき星奈は俺のことを大人だって言ってくれたけど。俺だって、まだまだ子どもだよ」
「え?」
「星奈と違って俺は料理が苦手で、壊滅的に下手だし。いつもなかなか素直になれないし……特に、好きな女子の前では」
『素直になれないし』のあとが、よく聞こえなかったけど。今、なんて言ったんだろう?
「想良や虹輝みたいに、俺も自分の気持ちにもっと正直になれたら良いんだけど」
すると、ソファで隣に座っていた陽向が私の肩に頭をのせてきた。
「えっ。ひ、陽向?!」