クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
日曜日のショッピングモールは、家族連れや学生たちで賑わっている。
「えっと。今日は、親戚の女の子への誕生日プレゼントを買うんだっけ?」
今日の目的を、改めて私はそーちゃんに確認する。
「うん。僕と同い年のいとこなんだけど。彼女と会うのも久しぶりだし。何をあげたら良いのか、よく分からなくて」
そっか。そーちゃんは、3年間アメリカで暮らしてたから。
だけど、誕生日にプレゼントを渡すくらい仲良しのいとこの子がいるなんて。
私にはいとこがいないから、そういうの羨ましいな。
「私たちと同い年の子かあ。だったら、コスメとか、ヘアアクセサリーはどうかな?」
普段よく行く雑貨屋さんの前を通った私は、足を止める。
「うわあ、可愛い」
私は、ショーウィンドウに陳列されている星のバレッタに目を奪われる。
いいな、欲しいな。
自分が『星奈』って名前だからか、昔から星がデザインされたものが好きで。
つい見ちゃうんだよね……って! ダメだダメだ。
今日は、そーちゃんのいとこさんのプレゼントを買いに来たんだから。