クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
「あっ、うん」
時計を見ると、ショッピングモールに来てまだ1時間ほどしか経っていなかった。
「せっかくだから、1階のカフェでお茶でもしていかない?」
「いいね。私、あそこのカフェのココアが大好きなの」
「よし。それじゃあ、さっそくレッツゴー」
そーちゃんのあとについて、私が慌てて足を踏み出したとき。
ガッ!
「わっ」
「危ない!」
何もないところでつまずき、転びそうになった私を、そーちゃんがとっさに受け止めてくれる。
「大丈夫? せーちゃん」
「うっ、うん」
身体に回った腕と触れ合った身体にドキリとして、私は慌ててそーちゃんから離れた。
「あ、ありがとう」
「ううん。せーちゃんが転ばなくて、本当に良かった」
そーちゃんが、爽やかな笑みを向けてくれる。
そーちゃんの笑顔って、いつもキラキラしてて。ほんと、王子様みたいだな。