クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
「……星奈は、嘘つくようなヤツじゃねえよ」
陽向が私の前に立ち、キッパリと言い切る。
「少なくとも俺は、星奈の言うことを信じる」
陽向……!
「みんなー。グッモーニン……って、あれ? 皆で集まってどうしたの?」
登校してきたそーちゃんが、大きな目を更に大きくさせる。
「想良と星奈が昨日、二人で出かけてたところを誰かが見てたらしくて。お前らが付き合ってるんじゃないかって、噂になってんだよ」
陽向がそーちゃんを、睨みつける。
「オー、ソーリー。昨日は、僕のいとこの誕生日プレゼントを買うのに、せーちゃんに付き合ってもらってただけなんだよ。誤解を招くようなことをしちゃって、ごめんねぇ」
「なんだあ」
「良かった」
そーちゃんの言葉に、ミサちゃんたちはようやく信じたようで。みんな、私から離れていく。
「陽向!」
「なに?」
「あの。私のこと、かばってくれてありがとう」
「……別に。幼なじみなんだから、これくらい当然だろ」