クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました

よーし。せっかく陽向にリクエストしてもらったから。餃子、今から頑張って作ろう。


着ていた長袖のカーディガンを腕まくりして、私がキッチンの冷蔵庫の中を覗くと。


……あれ。肝心の餃子の皮がない。

ひき肉とキャベツに、ニラ。それに、ニンニクも。

よし! こうなったらまずは、買い物からだ。


「陽向。餃子の皮とか、材料がいくつか足りないから。私、今から近所のスーパーまで買いに行ってくるよ」


財布を手に、私がキッチンを出ようとすると。


「待てよ」


私は、陽向に腕をつかまれた。
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