クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました

「だから、一之瀬くんは誰からの告白も受け入れないんじゃないの?」


陽向に限って、そんなことあるはずがない。

だって私は、小学生の頃にもうとっくに彼に振られているんだもん。


「あたし、この前一之瀬くんに告白したけど。フラれちゃって……ううっ」


私を屋上に連れてきた西田さんが突然泣き出し、私を見る金髪さんたちの目がさらに鋭くなる。


「澄野さん。この前も、想良くんとショッピングモールに行ってたことが噂になってたよね?」

「許嫁がいるのに浮気するなんて、サイテー!」

「たいして可愛くもないのに。TOP3のみんなに、ちょっと気に入られてるからって調子にのらないでよ!」


ドンッ。


「きゃあ」


金髪さんにいきなり強く肩を押され、私は体のバランスを崩してコンクリートの上に尻もちをついてしまった。
< 136 / 170 >

この作品をシェア

pagetop