クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
「星奈、怖かったよな」
「うっう……こ、怖かったぁ」
緊張の糸が解けたのか、私の目からは涙が溢れて止まらなくなる。
「ごめんな、星奈。本当にごめん」
謝りながら抱きしめてくれる陽向の肩越しに、そーちゃんと水上くんの姿が見えた。
「星奈ちゃん、大丈夫!?」
「せーちゃん……ああ、見つかって本当に良かった」
みんな……来てくれたんだ。
陽向の温もりを感じて。
そーちゃんや水上くんの顔を見たら、すごくホッとして。
ああ、私……助かったんだ。3人が来てくれたから、もう大丈夫だ。
心の底から安堵したら、急にまぶたが重くなってきて。
朦朧としていた私の意識は、ここで途切れてしまった。