クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
︎︎︎︎15.本当の想い〜陽向side〜
この日、部活を終えた俺はいつも通り家へと帰ってきた。
「あっ、陽向くん!」
帰宅するため俺が近所の星奈の家の前を通ると、おばさんが立っていた。
「おかえりなさい」
「ただいまです」
星奈とよく似た笑顔で俺に声をかけてくれるも、七星おばさんはどこか元気がないように見える。
「あの、どうかされました?」
「それがね、星奈がまだ帰っていないのよ」
「え!?」
まだ帰ってないって……もう18時30分を過ぎてるぞ?
確か星奈の家の門限は、18時だったよな?
俺みたいに部活をやってるなら、練習で帰りが遅くなることもあるかもしれないけど。
あいつは、帰宅部だし。
確か、今日もホームルームが終わって、いつも通りに山下さんと教室を出ていく星奈を見かけたけど。
「連絡もないから、あたし心配で。陽向くん、あの子から何か聞いてない?」
「いえ……」
帰っていないとなると、さすがに心配だな。