クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました

だけど、星奈と関わらなくなったからといって、彼女への想いがゼロになることはなかった。


それどころか星奈への想いは、日に日に大きくなるばかり。


だから、俺は……星奈以外の女子と付き合うなんて考えられなくて。


学校で女子に告白されても、全て断っていた。


ずっとこのまま星奈への想いを隠して、ただ彼女を見つめるだけの日々が続くのだと思っていたら。


──『陽向。実はお前には、許嫁がいるんだよ』


中学2年生になったある日。父さんから突然、俺に許嫁がいることを打ち明けられた。


その相手が星奈だと知ったときは、びっくりしたけど。

星奈との関係を修復する、良い機会だと思った。


初めは、なかなか素直になれなくて。


許嫁として、カフェで星奈との最初の顔合わせのときは『こいつが許嫁とかありえない』とか、心にもないことを言ってしまったけど。


星奈が許嫁で、本当は飛び跳ねたいくらいに嬉しかった。
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