クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
翌日。星奈は、風邪で学校を休んだ。
英語の授業中。俺は、誰も座っていない星奈の席をこっそりと見つめる。
今朝、昨日星奈を屋上に閉め出したのは、以前俺に告白してきた4組の女子だと人づてに聞いた。
それを知った俺は居ても立ってもいられず、彼女たちにどうして星奈にあんなことをしたのか問いつめた。
そしたら……。
星奈という許嫁がいるから、俺が女子からの告白を全て断っているのではないかと思うとムカついた。
そして、許嫁がいるにも関わらず、想良や虹輝と仲良くする星奈がどうしても許せなかった、と。
彼女たちからその理由を聞いたとき、俺は何とも言えない気持ちになった。
元はと言えば星奈は、俺のせいであんなひどい目に遭ったんだと思うと、悲しくなった。
いくら親同士が勝手に決めた約束とはいえ、星奈が俺と許嫁でなければ、あんな辛い思いをしなくてすんだんだ。
俺は、唇をきつく噛みしめる。
もう二度と、星奈に嫌な思いをさせたくない。
だったら……。
このとき俺は、ある決心をした。