クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
︎︎︎︎16.これからもずっと
私が屋上に閉め出されたあの日から、数日後。
ようやく風邪が治った私は、3日ぶりに登校した。
「おはよう、星奈」
「あっ、陽向! おはよう」
朝。私が教室に行くと、真っ先に陽向が声をかけてくれた。
「体調はもう良いのか?」
「大丈夫だよ。心配かけてごめんね」
「そっか。良かった」
安心したように微笑むと、陽向が私の頭をぽんぽんと撫でてくる。
まさか、教室で陽向のほうから声をかけてくれるなんて、かなりレアだから。
会うのが数日ぶりなのもあって、凄く嬉しい。
「あのさ。俺、星奈に大事な話があるんだけど」
「大事な話?」
「ああ」
表情がほんの少し曇った陽向に、私は首を傾ける。
「だから今日の放課後、空き教室まで来てくれないか?」
「わかった」
それにしても、大事な話って何だろう?