クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
数日後。
今日の体育の授業は、球技大会に向けて競技ごとに分かれて練習をするらしい。
チームのみんなで準備運動をしたあと、体育館で男子と女子でコートを半分ずつに分けてバスケットボールの練習開始。
しばらくドリブルの練習をしたあと、次はシュートの練習。
ひとり3回続けてシュートを決めたら、次の人に交代するのだけど。
バンッ!
私は何度か挑戦するも、バックボードにボールが当たってばかりで、いくらやっても悲しいくらいにシュートが決まらない。
だけど、ここで諦めたらダメだと思い、私は外したボールを拾いにいっては繰り返し挑戦する。
やっぱり、できることなら陽向が好きなバスケを私も好きになりたいし。
「えいっ」
バンッ。
ああ、また外しちゃった。
コロコロと転がっていくボールを、私は追いかける。
「おいおい。澄野のヤツ、めっちゃ下手くそじゃん」
そのとき、どこからかそんな声が聞こえてきてそちらに目をやると。