クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました

4.秘密の特訓


翌日から、陽向と放課後の特訓が始まった。


「星奈、行くぞ」


夕方、部活を終えた陽向が私の家に来てくれて。

そこから二人で、隣町のバスケットゴールがある公園まで走って向かう。


特訓のことはもちろんお母さんにもちゃんと話して、『頑張って』と言ってもらった。


「それじゃあ、まずはパスからやってみるか」


公園に到着し、バスケットボールを手にした陽向が言う。


「よっ、よろしくお願いします!」


陽向のイメージからするとスパルタなんだろうなと思った私は、思わず身構えてしまう。


しかし予想に反して、陽向はとても優しくボールを投げてくれた。


それを私は、なんとかキャッチ。


「すげえじゃん。星奈」

「そうかな?」


まさか、褒めてくれるなんて。


「よし。この調子でどんどんいくぞ」
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