クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
陽向とバスケの練習をするようになって1週間が過ぎた、土曜日の朝。
「星奈。お母さん、今日からしばらく毎週土曜日は夜勤だから。夜は家にいないの」
「あっ、そうだったね」
私のお母さんは、大きな病院で看護師として働いている。
私が中学1年生までは、昼間だけ働いていたんだけど。
看護師の人手が足りず、週1回だけで良いから夜勤に入って欲しいと頼まれたらしい。
私の家は、お父さんが九州に単身赴任中でいないから。
学校がある日は、朝に弱い私を家にひとりにしていたら遅刻するかもしれないという不安があるから。
私の学校が休みの土曜日の夜に、夜勤に入ることにしたんだとか。
小学生の頃は朝なかなか起きられなくて、お母さんに起こしてもらっていたけど。
中学生になってからは、自分でちゃんと起きられるようになってきたのに。
お母さんってば、心配性なんだから。
「それでね。星奈にはこれから土曜の夜は、陽向くんの家で過ごして欲しいのよ」