クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
いくら心配だからって、どうしてそうなるの!?
「陽向くんの家はウチと違って、お金持ちだから。家に防犯カメラとかもあって、セキュリティ面でも安全じゃない?」
「そうだけど……」
ひとつ屋根の下で、中学生の男女が二人きりだなんて。
「それに、あなたたちは許嫁なんだから。将来一緒に住む、予行練習だと思えば良いじゃない?」
予行練習……そっか。
中学生の今は想像しにくいけど、私と陽向は許嫁で。
もし私たちがいつか本当に結婚したら、一緒に住むことになるんだ。
「何より、星奈が陽向くんと一緒だって思うと、お母さんも安心して夜勤に行けるわ〜」
お母さんがそう言うのなら……。
やっぱりお母さんには、安心して仕事に行って欲しいし。
それに陽向と気まずかった関係も、最近は少し改善してきてるようにも思えるから。
たぶん、大丈夫……だよね?
「分かったよ、お母さん」
「ほんと? 良かったあ。だったら、さっそく星奈の荷物まとめないとね」
そんな訳で私は、これから土曜日は陽向の家で1泊することになりました。