クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
でも、私がいきなり訪問したら陽向びっくりするかな?
久しぶりの訪問ということもあり、少し緊張気味の私が家のインターフォンをなかなか押せずにいると。
ガチャッ。
「……何やってんの?」
陽向が玄関の扉を開けて、顔を出した。
「こっ、こんにちは」
「そんなところに突っ立ってないで、早く入れよ」
「う、うん。お邪魔します」
陽向に促され、私は久しぶりに彼の家の敷居をまたいだ。
「案内するから」という陽向のあとに続いて、私は廊下を歩く。
相変わらず広いなあ。
最後に来た3年前と何ら変わらず、家の中は甘く良い香りがする。
このにおいを嗅ぐと、陽向の家に来たんだって感じる。