クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
翌日。ついに球技大会の日がやって来た。
この日の天気は、快晴。
私は少しだけ早起きして、いつもはおろしたままの肩下までのストレートヘアをポニーテールにして登校した。
「おはよう、星奈ちゃん」
昇降口のところで上履きに履き替えていると、水上くんとバッタリ会い声をかけられた。
「おはよう」
「あれ?星奈ちゃん、今日は髪の毛ひとつに結んでるんだ?」
「うん。そうなの」
水上くん、気づいてくれたんだ。
「へぇー。可愛いね」
「あっ、ありがとう」
可愛いって言ってもらえるのは嬉しいけど、直球だとなんか照れるな。
「ねぇ、星奈ちゃん。オレ、今日の球技大会頑張るからさ」
「うん?」
「オレのこと、星奈ちゃんにちゃんと見てて欲しいな」
「えっ?」
「それじゃあ!」
私が返事するよりも早く、水上くんは走って行ってしまった。
私に見てて欲しいって水上くん……それってどういうこと?