クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました

朝礼のあと体操服に着替えて、天音ちゃんと体育館に向かう。


全校生徒が集まる体育館は、ガヤガヤとして賑やかだ。


「ねえ、星奈。あそこの掲示板に、対戦表が貼られてるよ」


開会式のあと、天音ちゃんに言われて私は体育館の後ろの掲示板を見に行く。


花城学園中等部の球技大会は、学年関係なくクラスごとに戦う「1度負けたら終わり」のトーナメント戦。


ランダムで選ばれる対戦相手は球技大会の当日に発表されるため、掲示板の前はたくさんの人で溢れ返っていた。


「うわ。あたしたち、初戦は3年生とだよ」


私と出場種目が同じバスケで、掲示板を見た天音ちゃんが肩を落とす。


「ほんとだ。いきなり3年生とだなんて」


どうしよう。もし試合でミスして、私のせいでチームが負けちゃったりしたら……。


今日の球技大会は、頑張りたいって思ってるのに。


対戦相手が上級生だと知った途端に緊張して、胃がキリキリと痛くなってくる。
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