クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
ピーッ!
それからしばらくして、試合開始のホイッスルが鳴る。
ジャンプボールがあり、みんなが本格的に動き出す。
「澄野さん!」
「はいっ!」
チームメイトからパスを受け取り、私はディフェンスをかわして、ゴール付近にいる天音ちゃんにボールを放つ。
そして天音ちゃんは、きれいなフォームで見事シュートを決めた。
やった! まさか、先輩たちよりも先に得点できるなんて。
「天音ちゃん、ナイスシュート!」
「星奈も、ナイスパス!」
それから、試合は順調に進んでいき……。
同点のまま、試合時間は残り2分を切った。
優勝候補だと言われているチームと点差が大きく開くことなくここまで来られたなんて、ほんと奇跡。
このままなんとか、私たちが先に得点したいところだけど。
チームメイトからのパスを受けて、私は天音ちゃんにボールを投げるも、敵チームに奪われてしまう。
しまった……!