クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
「キャーーッ!」
その瞬間、教室には黄色い歓声があがる。
「やばーい!」
「めっちゃかっこいいーっ!」
突然の耳をつんざくような声に、私は思わず耳をふさいでしまう。
女子の黄色い歓声、イコール、転校生は男の子だった。
先生の隣に並んだ彼は、先生よりも背が高くて。少し癖のあるミルクティー色の髪に、目鼻立ちが整ったハーフ顔。
確かに。女の子が騒ぎ立てるのも分かるくらい、彼はかなりのイケメンだ。
あれ? でもこの人、昔どこかで会ったことがあるような……。
「それじゃあ、秋川。自己紹介して」
「オーケー。マイネームイズ、ソラ・アキカワ」
すると彼は、流暢な英語で話し始めた。
その途端、騒いでいた女子たちは静かになり、みんなポカンとしている。
「アイムフロム……」
英語が苦手な私も、喋るのが早すぎて彼が何を言ってるのかさっぱり分からない。
だけど、アキカワソラっていう名前だけはハッキリと聞こえた。