クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
「えっと。ここが図書室で……」
そーちゃんに校内を案内しながら、学食へと向かう。
「あのさ。せーちゃん、会わない間に可愛くなったよね」
「え?」
「3年前もキュートだったけど。そのときよりも、今はもっと可愛くなった」
そーちゃんのストレートな言葉に、胸がドキッと跳ねる。
「もっ、もう〜! やだな、そーちゃんったら。それを言うなら、そーちゃんだって……」
私は、隣を歩くそーちゃんのことをそっと見上げる。
間近で改めて見ると、そーちゃんは背が高くて。中学生とは思えないくらい大人っぽくて、かっこいい。
それに、さっきからずっと気になっていたんだけど。
廊下ですれ違う女子生徒たちが、みんな振り返ってはそーちゃんのことを見ていく。
「ねぇ。あれが噂の転校生?」
「うわっ! 実物、すっごいイケメン!」
そーちゃんのことを見て、みんなキャーキャー。
転校初日からこれなんだから、ほんとすごいや。
休み時間にウチのクラスに来る女の子の数が、明日から更に増えそうだなあ。