クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
それから学食に行って、そーちゃんと一緒にお昼ご飯。
私は持参のお弁当。そーちゃんは、ハンバーグ定食にしたらしい。
「そーちゃん、ハンバーグ定食にしたんだ?」
「うん。どれにしようか迷っていたら、陽向がこれが美味しいって教えてくれて」
えっ、陽向が?
そーちゃんの口から出た『陽向』という名前にドキッとする。
もしかしたら陽向も学食にいるのかなと、思わずキョロキョロしていると。
「……ここ、いい?」
誰かに声をかけられ、そちらに目をやると。
「ひ、陽向!?」
なんと、空席だった私の隣に陽向が座った。
「おっ、陽向。さっきは、メニューおすすめしてくれてありがとう」
「ああ」
そーちゃんに一言返すと、ハンバーグを食べ始める陽向。
「ちょっと、ヒナくん! オレ、あっちで席取って待ってたのに。なに違うとこに行ってんだよ」
少しして、水上くんもやって来た。