クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
確信するような言い方をするそーちゃんを、陽向が無言で睨みつける。
「……ばーか。ちげえよ。俺はただ、星奈の幼なじみとして心配だっただけだ。お前が本気なら、それで良い」
「そっか。僕が日本にいなかったこの3年間で、せーちゃんをモノにしていなかったってことは……そういうことだもんね。良かったよ、陽向がライバルじゃなくて」
「当たり前だろ」
陽向が、席から勢いよく立ち上がる。
「それなら、これからは遠慮なくいかせてもらうよ」
「好きにしろよ。ただし、今朝みたいな手の甲にキスとか。星奈の嫌がることだけは、絶対にするんじゃねえぞ」
「オーケー」
それだけ言うと、お昼を食べ終わった陽向はトレーを持ってさっさと歩いて行った。