クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました
……え?
「ていうか実はオレ、前からずっと気になってたんだよね。星奈ちゃんのことが」
えっ、え!?
「気になってた? みっ、水上くんが、私のことを!?」
だってそんな素振り、今まで一度も……。
「うん。可愛くていい子だなって、前から思ってたよ。球技大会のときとか、普段からちょこちょこアピールはしてるつもりだったんだけど」
「あっ」
──『ねぇ、星奈ちゃん。オレ、今日の球技大会頑張るからさ』
──『オレのこと、星奈ちゃんにちゃんと見てて欲しいな』
そうか。あのときの彼の言葉は、そういうことだったんだ。
「まあ、その様子じゃ伝わってなかったみたいだね?」
「ごっ、ごめ……」
「いいよ。そういうちょっと鈍いところも含めて、可愛いなって思うから」
うっ。水上くんったら、またそんな甘い言葉をさらっと。
「星奈ちゃんのことが好きな男子は多いから。オレ、この気持ちはキミに伝えないでおこうって思ってたんだけど。つい、口が滑っちゃった。ダメだなぁ」
てへっと、可愛く笑う水上くん。
「でも、この気持ちは嘘じゃない。オレは、本当に星奈ちゃんが好きだよ」
可愛い笑顔から一変。
水上くんが、今度はとても真剣な顔つきになる。