クールな幼なじみの許嫁になったら、甘い溺愛がはじまりました

「分かった。私で良ければ、付き合うよ」


私は、迷わず即答する。


「ありがとう! それじゃあ詳しいことは、またメッセージするね」

「はーい」


離れていくそーちゃんに、私が手をひらひらと振っていると。


「ちょっと、ちょっと。星奈〜!」


そーちゃんと入れ替わるようにして、天音ちゃんが私の元に駆け寄って来た。


「今の想良くんとの話、聞こえちゃったんだけど……」

「あっ、ごめんね。天音ちゃん、そーちゃんのことが好きなのに」

「あたしの好きは、恋愛のほうの好きじゃないから良いの。それより、今のは絶対にデートのお誘いだよ!」

「へ!?」


デッ、デート!?


「いや〜、想良くんもやるねぇ。ほんと、積極的でいいわ」


なぜだか天音ちゃんは、そーちゃんのことを褒めているけれど。


そもそもデートは、お互い好きな人同士がするものじゃないのかな?


私はただ、そーちゃんのプレゼント選びに付き合うだけだから。


きっとこれは、デートじゃないと思うのだけど。
< 98 / 170 >

この作品をシェア

pagetop