一途なショコラティエの溺愛にとろけているので、六股幼馴染の束縛はお断り!
あなたのドルチェ
『結婚しよう』
プロポーズを受けたのは、幼馴染との大騒動を終えて二人きりになった時だった。
私達が出会ったショコラ・ドゥ・マテリーゼで、その言葉が紡がれたなら――その申し出を断るはずがない。
私達はその日のうちに、婚姻届を提出した。
それが、今から一か月前のことだ。
書類上はすでに名字も真田から岡本に変わっていて、智広さんの妻を名乗れる立場にある。
両親には恋人を連れて行くとしか伝えていなかったから、寝耳に水だったのだろう。
さすがは私の旦那様だ。
不意打ちを食らわせるのが上手すぎて、盛大な拍手を送りたいくらいだった。
「香菜」
愛の巣に戻ってきた私は靴を脱ぐことすら惜しくて、彼に勢いよく飛びつき口づけをねだる。
彼は優しく微笑みその思いに応えると、名前を呼んでから唇を触れ合わせた。
ショコラのように蕩けてしまいそうなほど甘い口づけは、何度経験しても馴れない。
「智広さん……早く……」
嫌なことなど全部忘れて、智広さんのことだけを考えていたいとその先に進もうとする私に、彼は待ったをかける。
「……困った妻だ」
私を抱き上げた智広さんは、器用にハイヒールを脱がせて自らも靴を脱ぎ、寝室へやってきた。
ベッドに横たえられた私は、覆いかぶさってきた彼を見上げる。
「積極的な妻は、嫌いですか……?」
「まさか。好きに決まってる」
潤んだ瞳で疑問を投げかければ、待ち望んでいた時がやってきた。
「智広さん……。大好きです……」
どちらともなく手を伸ばし身体の隅々まで触れ合う。
二人が一つになる瞬間は、苦いショコラのように感じる時もあるけれど――。
その先にはいつだって、甘さがあとからやってくる。
彼に出会えた喜びを全身で表しながら、私は彼に少しでもお返しができるようにと肌を重ね合わせ続け――朝日が登るまで、甘いひと時を過ごした。
プロポーズを受けたのは、幼馴染との大騒動を終えて二人きりになった時だった。
私達が出会ったショコラ・ドゥ・マテリーゼで、その言葉が紡がれたなら――その申し出を断るはずがない。
私達はその日のうちに、婚姻届を提出した。
それが、今から一か月前のことだ。
書類上はすでに名字も真田から岡本に変わっていて、智広さんの妻を名乗れる立場にある。
両親には恋人を連れて行くとしか伝えていなかったから、寝耳に水だったのだろう。
さすがは私の旦那様だ。
不意打ちを食らわせるのが上手すぎて、盛大な拍手を送りたいくらいだった。
「香菜」
愛の巣に戻ってきた私は靴を脱ぐことすら惜しくて、彼に勢いよく飛びつき口づけをねだる。
彼は優しく微笑みその思いに応えると、名前を呼んでから唇を触れ合わせた。
ショコラのように蕩けてしまいそうなほど甘い口づけは、何度経験しても馴れない。
「智広さん……早く……」
嫌なことなど全部忘れて、智広さんのことだけを考えていたいとその先に進もうとする私に、彼は待ったをかける。
「……困った妻だ」
私を抱き上げた智広さんは、器用にハイヒールを脱がせて自らも靴を脱ぎ、寝室へやってきた。
ベッドに横たえられた私は、覆いかぶさってきた彼を見上げる。
「積極的な妻は、嫌いですか……?」
「まさか。好きに決まってる」
潤んだ瞳で疑問を投げかければ、待ち望んでいた時がやってきた。
「智広さん……。大好きです……」
どちらともなく手を伸ばし身体の隅々まで触れ合う。
二人が一つになる瞬間は、苦いショコラのように感じる時もあるけれど――。
その先にはいつだって、甘さがあとからやってくる。
彼に出会えた喜びを全身で表しながら、私は彼に少しでもお返しができるようにと肌を重ね合わせ続け――朝日が登るまで、甘いひと時を過ごした。