あなたの心が知りたい
二頭立ての頑丈な馬車が、マルグリットが借りている家の前に停まった。
馬車の中から現れた人物を見て、マルグリットは持っていた洗濯籠を、地面に落とした。
「そ、そんな…」
「やあマルグリット。探したよ」
「レジス…」
光に当たると白く見える金髪に、濃い灰褐色の瞳をしたレジス・アルカラスは、笑顔ではなく鋭い視線を彼女に向けた。
「ど、どうして…」
「ライオスの葬儀の時、君を見かけたと思った。それで人を使って君を探した」
やはり彼と目が合ったと思ったのは、気のせいでは無かったようだ。
「別れた夫の葬儀に来ようと思うくらいの情はあったようだな」
辛辣な言葉を口にしながら、レジスは無遠慮に、粗末な木綿の白のワンピースに、茶色のチュニックを羽織り、髪は後ろでひとつに束ねて三角巾を被った彼女の頭の先から足元までを眺める。
それから彼女の背後にある小さな家にも、視線を向ける。
「これが、君がライオスや私を裏切ってまで手に入れたものか」
「わ、私は誰も裏切っていないわ」
誰にも理解してもらえないとわかっていても、つい反論してしまった。
馬車の中から現れた人物を見て、マルグリットは持っていた洗濯籠を、地面に落とした。
「そ、そんな…」
「やあマルグリット。探したよ」
「レジス…」
光に当たると白く見える金髪に、濃い灰褐色の瞳をしたレジス・アルカラスは、笑顔ではなく鋭い視線を彼女に向けた。
「ど、どうして…」
「ライオスの葬儀の時、君を見かけたと思った。それで人を使って君を探した」
やはり彼と目が合ったと思ったのは、気のせいでは無かったようだ。
「別れた夫の葬儀に来ようと思うくらいの情はあったようだな」
辛辣な言葉を口にしながら、レジスは無遠慮に、粗末な木綿の白のワンピースに、茶色のチュニックを羽織り、髪は後ろでひとつに束ねて三角巾を被った彼女の頭の先から足元までを眺める。
それから彼女の背後にある小さな家にも、視線を向ける。
「これが、君がライオスや私を裏切ってまで手に入れたものか」
「わ、私は誰も裏切っていないわ」
誰にも理解してもらえないとわかっていても、つい反論してしまった。