夏の出会いは素敵な恋の予感～超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む～

「優しいんですね。朝吹さんの下で働ける文月さんがうらやましく思えます」


「……まあ、こちらも色々あります」


優しく微笑む姿に、なぜかドキドキする。俳優と言ってもいいくらいの容姿、メガネがとても似合う素敵な人だと改めて認識した。


「そうですよね。色々……ありますよね」


「ですね。今の環境はつらいですか？」


「……いえ。ただ、琉唯のことになると私、必死になってしまって」


「彼は星宮グループの跡取りを蹴ってまで俳優の道を歩いてる。しかも、ちゃんと結果を出して。彼を一流にしたいと思う気持ちは良くわかります」


朝吹さんの優しい言葉が一つ一つ心に染みる。


「ありがとうございます。私には、芸能界で成功したいという琉唯を一流にする責任があると思ってます。正直、彼にはマネージャーが私でなくても上り詰める天性の才能があるので……大丈夫だとは思います。でも……俳優の仕事以外のことで崩れるようなことには絶対したくない。私がこの体を張ってでも守ってあげたいと思ってます」