夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「夏凛。結婚して、俺の可愛い奥さんになって」


そのセリフで胸の中が一気に熱くなり、全部の感情が爆発しそうになった。


「琉唯……先……輩……」


「えっ? 今さら先輩じゃないだろ?」


「だって……だって……」


優しく微笑む顔を見た瞬間、なぜか私の心は高校時代にフラッシュバックしていた。


ねえ夏凛……
嘘みたいだけど、今、私、あなたの憧れの先輩にプロポーズされたよ。
これって夢じゃないのかな?


あの頃の初心な自分の姿が思い出され、胸に温かいものが流れ込んでくる。


そして、自然にひとすじ、涙が溢れた。


「琉唯……。私、あなたの奥さんになってもいいの?」


「ああ、もちろんだ。夏凛が俺の奥さんになってくれるなら、俺、底なしに頑張れる。絶対、夏凛を幸せにするから」
< 121 / 135 >

この作品をシェア

pagetop