夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「えっ!! あ、あの、か、彼女のわけないです。私達は高校の時の……」


突然の大間違いの質問に、冷や汗が出る。


「父さん、俺、夏凛とブロードウェイのミュージカルを観にいきたいんだ。申し訳ないけど、俺の休暇が取れたら、その時、夏凛にも休みをもらえないかな?」


えっ? 琉唯先輩、何を言ってるの?
私の言葉を遮って、社長にかなり無茶なお願いをして……。
先輩って、こんなに強引な人だった?


「文月君、琉唯はこういっているが、君も同じ思いなのかな?」


「えっ……あの……」


 思いも何も、私はまだこの状況に全然ついていけてない。いったいどう答えればいいのか……


「琉唯君にこんな素敵で可愛らしい彼女さんがいたなんて、初めて知りました」


困っていると、深月総支配人がお世辞を含めて言葉を挟んでくれた。ただ、それも間違いなんだけど。
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