夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「夏凛ちゃん、大丈夫? リラックスして」


 緊張でガチガチに固まっているのを見抜き、優しい言葉をかけてくれる朝吹課長は、社内人気ダントツナンバーワンの超イケメンだ。


ミディアムの黒髪に、緩いスパイラルパーマ。奥二重の美しい瞳にメガネをかけている大人の色気漂う38歳。
仕事ができ、秀才で、性格も優しい上に、「朝吹 遼」(あさぶき りょう)なんていうカッコいい名前だから、女子社員からは「遼様」と呼ばれ、崇められている。


 そうこうしてるうちに、星宮社長の挨拶が始まり、パーティーは進行表通りにどんどん進み、後半は名刺交換会となっていった。


「星宮社長、本日はおめでとうございます。当ホテルがいつもお世話になりありがとうございます」


「ああ、深月君。今日は本当にありがとう。相変わらず君は立派だね。世界にその名を轟かせている『グレースホテル東京』の若き総支配人。これからもよろしく頼んだよ」
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