夏の出会いは素敵な恋の予感～超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む～

それから数時間、私は掃除をしてから食事の支度をし、万全の体制で琉唯先輩を迎える準備を整えた。


そして、いよいよその時がやってきた――


「ただいま」


「お、おかえりなさい！ 琉唯先輩、お邪魔してます」


ここは先輩の部屋なのに、私が出迎えていることにかなりの違和感を感じる。


「来てくれてありがとうな、嬉しいよ。悪い、汗だくだから先にシャワー浴びていい？」


「あ、はっ、はい。もちろんです。暑い中お疲れ様でした」


　シャワーという響きに勝手にドキドキして、ほんの少しの間、あたふたして何も手につかなかった。
とにかく深呼吸して、ガチガチになった体と心を落ち着け、食事の最終準備を始めた。


「お待たせ」


「はい……って、ちょっと！ あの、それ……」


　キッチンから振り返ると、琉唯先輩は上半身裸で、髪も半乾きの状態で立っていた。