夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
こんなシチュエーションで「好きだ」なんて言われたら、意味を最大限に勘違いしてしまいそうになる。


「か、からかわないでください。は、早くTシャツ着てください」


男女2人のやり取りに慣れてなさ過ぎて、こういう時、どう対処すればいいのかわからない。全く気の利いたことが言えなくて、きっと、「つまらない女」だと思われてるに違いない。


「はいはい、わかりました。着ればいいんだろ、着れば」


琉唯先輩は、Tシャツを手に伸ばした。その腕にも良い具合に筋肉がついていてドキッとする。


先輩が、この前の映画の撮影のために鍛えたことは知っていた。
 「山岳救助隊」の話、私もとても感動した。
だけど、スクリーンで観るのとは全然違う。
 

嘘みたいに引き締まった体、腹筋も綺麗に割れて、 26歳の生の肉体美はあまりにも色気があって、目のやり場に困るどころの騒ぎではなかった。
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