夏の出会いは素敵な恋の予感～超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む～

「いただきます」


　そう言って、手を合わせてから琉唯先輩は料理を口に運んだ。
　どんな反応をされるかドキドキする。


「うん、どれもすごく美味しい」


「本当ですか？」


「ああ、本当に美味しい。夏凛の作るご飯は最高だな」


「良かった……。嬉しいです」


　思わず涙が出そうになる。
　きっと半分はお世辞かも知れないけど、それでもすごくニコニコして食べてくれる先輩の優しさに感謝が溢れた。


「夏凛の料理……次はいつ食べられるかな……」


「撮影、まだまだ大変なんですよね」


「色々あって少し時間がかかってるから……。でも、こうやって早めに戻れる時もあるし。また、突然になるかも知れないけど連絡していい？ もちろん、夏凛の仕事が忙しければ諦めるけど……」


そんな寂しそうな顔を見たら、どれだけ自分が大変でも何とかしてあげたくなる。