夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「……はい。なるべく美味しいご飯を作れるように努力します。琉唯先輩が頑張ってるから、私も何か力になりたいです」


「ありがとう。俄然ヤル気が出てきた。夏凛に来てもらって良かったよ、明日も頑張る」


 高校時代も琉唯先輩は、私をコロンだと思って、「お前がいると頑張れる」って言ってくれた。
 ペットだったり、家政婦だったり、案外、ほんの少しは……琉唯先輩の役に立ててるのかな?


それは、ちょっと自惚れ過ぎか……


 食事が終わって食器を洗っていたら、今度は琉唯先輩が私の隣にサッと立った。
 「嘘! 今度は隣!?」、一瞬にして緊張が体を駆け巡った。


158cmの私からしたら、180cmの琉唯先輩とは結構な身長差がある。
何か話しかけようとしても頭が働かないし、すぐ左上にある顔を見る勇気が出ない。
ただひたすらスポンジを持つ手を動かすことしかできず、汚れが綺麗に落ちているかどうかまで確かめる余裕は全くなかった。
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