夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
高梨マネージャーは別の仕事で先に帰ってしまい、琉唯先輩は向こうで監督達と話していた。
こちら側では朝吹課長と優梨愛ちゃんが楽しそうに雑談していて、その間、私は自作のパウンドケーキを遠慮がちにテーブルの端の方に並べた。
有名店の美味しいスイーツがあるのに、私のケーキを出すなんて……と、持ち帰ろうか躊躇したけれど……
「えっ、嘘でしょ? これってまさか手作り?」
その様子を見ていた優梨愛ちゃんが、すかさず私のパウンドケーキを話題にした。
「……あ、うん。こんな有名店のスイーツがあると思わなくて、疲れた皆さんに甘いものを食べてもらえたらって」
「すご~い。私なら手作りのケーキはさすがにここには出せないけど、よっぽど自信があるんだね~」
「自信なんて全然ないよ。本当に好きなだけなの」
「じゃあ、何でもできる夏凛ちゃんは、やっぱり本当に『何でも屋さん』だよね。尊敬しちゃう」
「……」
「とっても良い香りだし、すごく美味しそうだ。夏凛ちゃん、ひとついただいてもいいかな?」
私の困った態度を察して、朝吹課長が言ってくれた。
こちら側では朝吹課長と優梨愛ちゃんが楽しそうに雑談していて、その間、私は自作のパウンドケーキを遠慮がちにテーブルの端の方に並べた。
有名店の美味しいスイーツがあるのに、私のケーキを出すなんて……と、持ち帰ろうか躊躇したけれど……
「えっ、嘘でしょ? これってまさか手作り?」
その様子を見ていた優梨愛ちゃんが、すかさず私のパウンドケーキを話題にした。
「……あ、うん。こんな有名店のスイーツがあると思わなくて、疲れた皆さんに甘いものを食べてもらえたらって」
「すご~い。私なら手作りのケーキはさすがにここには出せないけど、よっぽど自信があるんだね~」
「自信なんて全然ないよ。本当に好きなだけなの」
「じゃあ、何でもできる夏凛ちゃんは、やっぱり本当に『何でも屋さん』だよね。尊敬しちゃう」
「……」
「とっても良い香りだし、すごく美味しそうだ。夏凛ちゃん、ひとついただいてもいいかな?」
私の困った態度を察して、朝吹課長が言ってくれた。