夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「あっ、はい。お口に合うかどうか……」


「じゃあ、私も! 夏凛ちゃんお手製のケーキ、いただきまーす。どれどれ~?」


「僕もいただきます」


 2人とも、手作りのパウンドケーキを1口食べてくれた。どんな反応が返ってくるかドキドキする。


「うん、とても美味しいね。夏凛ちゃん、パティシエになれるよ」


「そんなそんな、とんでもないです。でも、子どもの頃から何度も作ってたので、もし朝吹課長のお口に合ったなら嬉しいです」


「う~ん、だけどこれ、ちょっと甘過ぎない?」


「えっ、甘かったかな? お砂糖控えめにしたんだけど……ごめんね」


「そうかな? 僕はちょうど良いと思ったけど。これはかなり美味しいと思うよ」


「あっ、あの、課長、すみません。お世辞を言わせてしまって」


「まさか、お世辞じゃないよ。とても優しい味がして、何だか夏凛ちゃんが作るお菓子……っていう感じがしたよ」


「……あ、ありがとうございます」


「私はあんまり甘いのは好きじゃないの。夏凛ちゃんみたいに気にせず何でも食べれるのうらやましいよ~」
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