夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
俳優としての心構え~琉唯side~
「琉唯、あなた、自分が俳優だっていう自覚はあるの?」


 スタジオでの撮影の合間、俺はマネージャーに呼び出された。


「……」


「あなたには何千、何万という応援して下さる方がいるの。それをわかってて女性を部屋に入れたの? 家政婦だなんて……それでごまかせるわけないでしょ?」


 俺の敏腕マネージャーの涼香さんは、ビジネスに対してはとても厳しいけど、人間としては本当に良い人だ。デビューした時からの付き合いだからよくわかる。


 美人だから、きっと男性からの誘いは多いだろうけど、あえて彼氏を作らず、俺のために一生懸命頑張ってくれてる。だからこそ、涼香さんへの信頼はとても厚く、感謝の気持ちは常に忘れていない。


 だけど……これだけは譲れない。


「鈴香さんには近々話すつもりだった。本当だ。でもまさか……夏凛のことを見られてたなんて」
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