夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「さすがだな、鈴香さんには俺の考えてることを何でも見抜かれてる」


「当たり前よ。私はね、あなたをスターにすることが自分の使命だと思ってる。『星宮 琉唯』は天性の大スター。だからこそ敵も多い。マスコミにあることないこと書かれでもしたら……。今までの苦労が台無しになるのよ」


「……」


「あなたはいつかハリウッドで活躍したいのよね? 琉唯は、世界に羽ばたける素質がある。私はいつかハリウッドで輝くあなたの姿を見てみたいの。一緒に夢を追いかけたい」


涼香さんのメガネの奥の目は真剣で、ほんの少し潤んでいるように見えた。


「……ありがとう。鈴香さんの思いはちゃんとわかってるし、いつも感謝してる。だけど……夏凛への想いだけは曲げられない。俺、本気だから」


「琉唯……。あなたには仕事だけを見ててほしかったのに」


恩人の寂しそうな顔を見るのは心苦しい。
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