夏の出会いは素敵な恋の予感～超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む～

ニューヨークのど真ん中を、私達は2人で歩いている。
琉唯先輩のような素敵な人はどこにいても目立ってしまい、行き交う女性達の視線を集めている。


　日本人離れした顔とスタイル。
　そんな先輩の横にいる私は……


「今日は楽しかったです、ありがとうございます」


「こちらこそ。夏凛と一緒に観れて良かった。感動したし、とても勉強になった。それに……懐かしかった、高校時代が」


「……琉唯先輩？」


「3年の時、俺は演劇部に入って良かったって本気で思った。1年生の新入部員に、ものすごく可愛くて良い子がいたから」


「えっ？ 新入部員に？」


まさか、優梨愛ちゃん……？
そうだよね、ものすごく可愛いなら優梨愛ちゃんしかいないよね。


「ああ。今思えば本当に……一目惚れだったかも知れない」


2人が抱き合うシーンがまた思い出される。何だか胸がざわざわして苦しい。