夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
「……」


「る、琉唯先輩のためです。人気俳優に彼女がいるなんて、絶対にマイナスイメージですから」


本当は私だって……でも……


「……ダメか? 俺は、お前の存在をみんなに言いたい。俳優としても決して手を抜かず、しっかり頑張っていく。それが俺の願いだ」


「ダメ……です。今はまだ家政婦のままで……。私、やっぱり琉唯先輩のお仕事の邪魔はしたくないです。だけど……厚かましいですけど、もし琉唯先輩の中で私を彼女だと思ってもらえてるなら、こんな嬉しいことはないです」


「……わかった。でも、邪魔になんてなるわけない。逆だよ……夏凛がいてくれたら、俺はもっと頑張れるんだ」


「……琉唯先輩」


「俺、本当に頑張るから。もう少し仕事が安定したら、今度こそちゃんと夏凛のことを世間に発表する」
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