夏の出会いは素敵な恋の予感~超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む~
 もう充分安定はしてるだろう。
 でも、私のせいで人気が落ちたら……そんなの絶対に嫌だから。
本当は、さっきのミュージカルみたいに踊り出したくなるくらい嬉しさでいっぱいなのに、今はその想いを安易に出してはいけない気がした。


琉唯先輩は、応援してくれるみんなの心の支えであり、希望だから――


でもまさか……
こんなことが起こるなんて、全く予想もしていなかった。
もし、このまま目を閉じて、次に同じ世界を見ようと目を開けた時、琉唯先輩はちゃんとここにいるんだろうか?
それとも、これはただの夢物語で幻なのか?


ううん、これは現実――
紛れもなく琉唯先輩は目の前にいる。


大好きな先輩が、私を好きだと言ってくれた。
奇跡のようなことだけど、だったら私は、琉唯先輩を信じ、精一杯この人に尽くしていきたい。先輩のためなら何でもしてあげたいと……心から思った。
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