夏の出会いは素敵な恋の予感～超人気俳優になった憧れの先輩は、溢れんばかりの愛情で甘く私を包み込む～

許せない女～優梨愛side～

今日も「Jewelry HOSHIMIYA」での撮影。
オフィスでの撮影は、あと数回、引き続きここを借りることになっている。前回の撮影と同じようにセットが組まれ、スタッフが慌ただしく動いてる。


まだ本番まで随分時間がある。私は、このタイミングを逃したくなかった。


「……ごめん。優梨愛ちゃんに告白された日、俺には好きな人がいるって話したよな？」


せっかく琉唯君を誰もいない場所に呼び出して2人きりになれたのに、その冷たい言葉に愕然とした。


確かにあの日、私は琉唯君に言われた。
「俺は夏凛が好きだ」って――
でも、私にはまだ信じられない。あんな地味で大人しい子、どこがいいの？


「き、聞きましたけど、人の気持ちなんてすぐに変わるでしょ？」


「俺の気持ちは変わらない。それどころか、ますます想いが強くなってる」


「ひどい！ 夏凛ちゃんのどこがいいの？」