月島家のお守り四つ子~イケメン女子でも可愛いものが好きなんです!〜
今度こそ守るよ!
「心臓が、止まるかと思った……」
武道場を後にして、望ちゃんと教室に戻りながら私はポツリとつぶやいた。
帰りも望ちゃんの護衛役らしい朔さんの着替えを待つ間、教室にカバンを取りに行くところ。
武道場での朔さんの笑顔にやられた私に、望ちゃんも「そうだねー」と同意してくれる。
「朔兄さんのあんな笑顔、初めて見たかもしれない」
まだビックリしてる、といったように表情が驚きで満ちていた。
その顔がフッと思案している様なものになる。
「でも、あさひちゃんに格好いいって言われてあんな表情するなんて……もしかして朔兄さん……」
顎に手を当てて何かを推理しているみたい。
チラッと私を見て、望ちゃんは何か言おうと口を開いたけれど――。
「月島望だな?」
「え?」
突然、後ろから男の人の声がした。
振り返ると、先生らしきスーツ姿の男の人が怖い顔で立っている。
誰だろう? って疑問に思ったけれど、その先生らしき人に投げられた望ちゃんの固い声に私も緊張が増した。
「誰ですか? 見覚えがないので、先生じゃないですよね?」
「先生じゃ、ない?」
先生じゃなければ、用務員さんとか支援員さんって可能性もある。
でも望ちゃんは見覚えがないって言ったし、硬い表情を見ると学校に勤めている人ってわけじゃなさそう。
そしてその答えは。
「そうだな、この学校に潜入するための変装だ。……月の巫女・月島望、来てもらうぞ!」
「っ! 望ちゃん、逃げよう!」
男の人の言葉に彼の狙いは望ちゃんなんだと気づいた。
昨日の誘拐未遂を瞬時に思い出した私は、すぐに望ちゃんの手を取って走り出す。
「あ、あさひちゃん!?」
突然引っ張っちゃったから望ちゃんは少し足をもつれさせていたけれど、すぐに一緒に走ってくれた。
昨日は守り切れなかったけれど、今日は教室に竹刀を持ってきてる。昨日みたいに簡単に突き飛ばされたりしないんだから!
私は大事な友だちである望ちゃんを今度こそ守り切ろうって、必死で教室に走った。
武道場を後にして、望ちゃんと教室に戻りながら私はポツリとつぶやいた。
帰りも望ちゃんの護衛役らしい朔さんの着替えを待つ間、教室にカバンを取りに行くところ。
武道場での朔さんの笑顔にやられた私に、望ちゃんも「そうだねー」と同意してくれる。
「朔兄さんのあんな笑顔、初めて見たかもしれない」
まだビックリしてる、といったように表情が驚きで満ちていた。
その顔がフッと思案している様なものになる。
「でも、あさひちゃんに格好いいって言われてあんな表情するなんて……もしかして朔兄さん……」
顎に手を当てて何かを推理しているみたい。
チラッと私を見て、望ちゃんは何か言おうと口を開いたけれど――。
「月島望だな?」
「え?」
突然、後ろから男の人の声がした。
振り返ると、先生らしきスーツ姿の男の人が怖い顔で立っている。
誰だろう? って疑問に思ったけれど、その先生らしき人に投げられた望ちゃんの固い声に私も緊張が増した。
「誰ですか? 見覚えがないので、先生じゃないですよね?」
「先生じゃ、ない?」
先生じゃなければ、用務員さんとか支援員さんって可能性もある。
でも望ちゃんは見覚えがないって言ったし、硬い表情を見ると学校に勤めている人ってわけじゃなさそう。
そしてその答えは。
「そうだな、この学校に潜入するための変装だ。……月の巫女・月島望、来てもらうぞ!」
「っ! 望ちゃん、逃げよう!」
男の人の言葉に彼の狙いは望ちゃんなんだと気づいた。
昨日の誘拐未遂を瞬時に思い出した私は、すぐに望ちゃんの手を取って走り出す。
「あ、あさひちゃん!?」
突然引っ張っちゃったから望ちゃんは少し足をもつれさせていたけれど、すぐに一緒に走ってくれた。
昨日は守り切れなかったけれど、今日は教室に竹刀を持ってきてる。昨日みたいに簡単に突き飛ばされたりしないんだから!
私は大事な友だちである望ちゃんを今度こそ守り切ろうって、必死で教室に走った。