月島家のお守り四つ子~イケメン女子でも可愛いものが好きなんです!〜
……そういえば、弦さんはたまにこのキャラに私が似てるって言ってたっけ?
聞き覚えのある『プリミュ』の『カリン』という言葉にそのことを思い出して、視線を本から弦さんに上げるとちょうど目が合った。
憧れを閉じ込めたような海色の目で見つめられて、ドキッとする。
「あさひちゃんを初めて見たとき、この『カリン』に似てるって思ったんだ。弱い人を守ろうと突き進んでいって、真っ直ぐ前を見て頑張ってるような姿」
かわいい顔立ちの弦さんの表情が、喜びをあふれさせる。
「出会ってから日は浅いけど、今まで見てきたあさひちゃんは僕の憧れそのものなんだ。……だから僕は、あさひちゃんが好きだよ」
「えっと……あ、ありがとうございます。光栄です」
好きだなんて言うほど憧れを持っていてくれてたなんて……なんだか照れてしまって顔を下に向ける。
『プリミュ』の『カリン』に似てる、なんて言われただけじゃあ『なにそれ?』って気分だったけど、見た目とかじゃなくて『カリン』ってキャラクターの真っ直ぐさとか、頑張り屋なところを重ねてくれていたんだ。
気恥ずかしいけど、そういうことならうれしいって思った。
「……あさひちゃん? ちゃんとわかってる?」
「はい?」
少し不満そうな声に変わった弦さん。不思議に思って顔を上げると、憧れでキラキラしていたはずの紺碧の目が探るようなものになってる。
わかってる? って……。
「はい、わかってますよ? 弦さんの憧れの『カリン』に似ている私が好きだってことですよね?」
だから『光栄です』って言ったんだけど。
「……わかってない」
「え?」
ため息を吐きながら片手で額を覆った弦さんは、なにやらそのままブツブツとつぶやく。
「ハッキリ言ったのに、伝え方が悪かった? それとも完全に脈ない?」
どういうことだろう?
小さなつぶやきも近いから聞こえてるんだけど、やっぱりなにが言いたいのかよくわからない。
首をかしげる私の前で、弦さんはもう一度大きくため息を吐くと切り替えたようにいつものカワイイほほ笑みを仕方なさそうなものにして告げた。
「仕方ないから仕切り直すよ。……えっと、迷ったんだよね? 客室に案内するよ」
聞き覚えのある『プリミュ』の『カリン』という言葉にそのことを思い出して、視線を本から弦さんに上げるとちょうど目が合った。
憧れを閉じ込めたような海色の目で見つめられて、ドキッとする。
「あさひちゃんを初めて見たとき、この『カリン』に似てるって思ったんだ。弱い人を守ろうと突き進んでいって、真っ直ぐ前を見て頑張ってるような姿」
かわいい顔立ちの弦さんの表情が、喜びをあふれさせる。
「出会ってから日は浅いけど、今まで見てきたあさひちゃんは僕の憧れそのものなんだ。……だから僕は、あさひちゃんが好きだよ」
「えっと……あ、ありがとうございます。光栄です」
好きだなんて言うほど憧れを持っていてくれてたなんて……なんだか照れてしまって顔を下に向ける。
『プリミュ』の『カリン』に似てる、なんて言われただけじゃあ『なにそれ?』って気分だったけど、見た目とかじゃなくて『カリン』ってキャラクターの真っ直ぐさとか、頑張り屋なところを重ねてくれていたんだ。
気恥ずかしいけど、そういうことならうれしいって思った。
「……あさひちゃん? ちゃんとわかってる?」
「はい?」
少し不満そうな声に変わった弦さん。不思議に思って顔を上げると、憧れでキラキラしていたはずの紺碧の目が探るようなものになってる。
わかってる? って……。
「はい、わかってますよ? 弦さんの憧れの『カリン』に似ている私が好きだってことですよね?」
だから『光栄です』って言ったんだけど。
「……わかってない」
「え?」
ため息を吐きながら片手で額を覆った弦さんは、なにやらそのままブツブツとつぶやく。
「ハッキリ言ったのに、伝え方が悪かった? それとも完全に脈ない?」
どういうことだろう?
小さなつぶやきも近いから聞こえてるんだけど、やっぱりなにが言いたいのかよくわからない。
首をかしげる私の前で、弦さんはもう一度大きくため息を吐くと切り替えたようにいつものカワイイほほ笑みを仕方なさそうなものにして告げた。
「仕方ないから仕切り直すよ。……えっと、迷ったんだよね? 客室に案内するよ」