航空自衛官の元カレの偽装婚約者になりました


「美羽。話があるんだ」


私の言葉を遮るように悠翔が口を開く。


「話したいことがある。このあとなにか予定はあるか?」

「ううん、ないけど」


首を横に振って答えた。


「美羽の家の近くにある公園で待っていてくれないか。仕事が終わったらすぐに行くから」

「うん」


悠翔の話って……。


「ごめん。俺そろそろ戻らないといけないから行くな。まとあとで」


悠翔の手が私の頭をそっと撫でる。背中を向けると、足早に去っていった。




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